2014年1月17日金曜日

映画:ゼロ・グラビティ

立川CINEMA TWOで、3D字幕版を見てきました。

いきなりですが、3D映画って400円かそこら高くつくじゃないですか。 この映画の場合だったら、「1800円(一般料金)+400円(3D料金)=2200円」もかかるわけですよ。高けえよと。そんなに払えるかよと。そんな風に思う御仁もいらっしゃると思うんですよね。ミズシマ、そんな高い金払って見たのかよと。お前、いろいろ入り用なんじゃねえのかよと。お前、そんなに金持ってねえじゃねえかよと。馬鹿じゃねえのかよと。(このくだりもういい) 

しかしそこは立川シネマシティ会員、通称「シネマシティズン」であるところの私。なんと「1000円(平日会員料金)+400円(3D料金)=1400円」で見れるんですねー。普通の映画の一般料金(1800円)より安いっていうね。どうゆうことだこれ。根っからの文系なもんで、数字にはてんで弱いのですが、あからさまに得であることだけはわかります。

理不尽にお得な立川シネマシティの会員制度「シネマシティズン」。
みんなもシティズンになればいいと思います。シティズンて。

で『ゼロ・グラビティ』。

 <激短!あらすじギャラクシー>
宇宙に放り出されたサンドラ・ブロック、地球に戻れるのか?(もしくは宇宙版『スピード』)

とても面白かったです。 お話はシンプルきわまりなく、上の「あらすじギャラクシー」(恥)に書いたまんまです。サンドラ・ブロック演じるアメリカの宇宙船乗組員が船外作業中に宇宙ゴミの飛来による事故で母船を失って、宇宙空間にぽーんと放り出されてしまいます。さあ、彼女は生き延びることができるのか…?書いただけでも背筋が凍るようなお話です。 

見たことのない映像のつるべ打ち(not 鶴瓶)でした。とにかく無重力の表現がすごいです。文系なんで(今回二度目のエクスキューズ)詳しいことはよくわかりませんが、これはもう「宇宙、だいたいあんな感じでOK」なんじゃないですか。ちょっと押されると延々と動き続けてしまうとか、ぐるぐるまわっちゃうとか、基本的な部分は多分あってますよ多分。こういう映画ってあまり細かくリアリティを追求し始めると、とたんにつまんなくなるんで、「宇宙、だいたいあんな感じでOK」でいいんじゃないでしょうかね。宇宙での「音」表現もまたしかり。この映画での音といえば通信音、呼吸音、鼓動、がメイン。その他は衝撃音(これもまたどこを伝って聞こえてくる音なのか、リアリティ的には謎でしたが)と要所要所の効果音ぐらい。この音数の少なさがリアリティなんだろうなあと。宇宙行ったことないけど。こういうことは詳しくはうちの合田君に聞くといいと思います。

無重力を描写した映画といえば過去にも『2001年宇宙の旅』はじめいろいろありますけど、「無限の宇宙に放り出されたときの恐怖」をこんなにリアルに(ってほとんどの人が経験したことないんだけど)描いた映画って他にあるんでしょうか。ただただ孤独です。宇宙こええ。

その上、予想もつかないアクシデントがつぎつぎと主人公を襲います。絶体絶命の瞬間が何度も訪れ、その度に見てるこっちは体に力が入って「ふん!」とか「うん!」とか唸りながら見ることになります。(注:俺だけかも)
かつてさまざまな映画で、さまざまなヒーローたちが絶体絶命のピンチを間一髪でかいくぐり、大逆転を成し遂げてきましたが、この映画に関しては、さすがにもう逆転の望みなんてないんじゃないかと何度も思わされます。だってここは宇宙ですし。放り出されてますし。助けなどいないですし。通信途絶えてますし。その都度その都度の「オワタ…」感は半端なかったです。 

途中、サンドラ・ブロック演じるライアン博士の語られざる過去が明かされながら、「あきらめる/あきらめない」の選択になっていくあたり、見方によっては「え?ここでベタ展開に?」と一瞬思ったりもしましたが、状況が状況だけに、ベタだとかベタじゃないとかどうでもいいわ!「がんばれブロック!」(誤った呼称)と思いました。 

宇宙の美しさと恐ろしさをこれでもかと叩きつけられる91分。「一体全体どうやって撮影してるの?」っていうシーンが満載で、新鮮な緊張感がずっと持続します。つまり面白いです。

話の本筋以外にもいろいろ考えたことがありまして。 

まず、ことの発端となった「宇宙ゴミ」の原因が「ロシアが自国の衛星を”用済み”として撃ち落とした結果」であったり(すげーことするな)、中国の衛星が「得体の知れない救世主」として存在していたりと、各国の宇宙船の存在が世界情勢をうっすら暗示している気がしないでもないんじゃないかなーみたいな深読みもできなくもないかなーみたいな感じでした。(断言を避けすぎ)
それとこの映画、もちろんフィクションではあるんですが、これだけリアリティを追求している風でありながら、どの時代を描いたのかは正確には語られていなかったり(たぶん。会話の内容から1996年以降であることだけはわかるけど)、ご都合主義的な展開がないこともなかったり、ラストにちょっとだけ「?」な余韻を残すところがあったりと、「もしかしてファンタジー?」と思わせる要素があるのが気になりました。

あと、見てみて初めて知ったのですが、この映画、原題は『Gravity』(重力)なんですね。なぜ邦題を『ゼロ・グラビティ』(無重力)にしたのか、意図はわかりかねますが、ラストまで見ると原題の意味がまさにのしかかってくるような仕組みになっていました(だから原題のままでよかったのでは…)。 

とにかく。映画として面白いことはもちろんですが、「体験」として味わっておくべき娯楽作品なんじゃないかなーと思いました。もう一回IMAXで見たいなーとか思ってます。川崎行くしかないか。

 あばよ!(唐突)

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